会話中に腕組みする奴が嫌いだ。腕組みは拒絶の表れである。俺はお前を受け入れないという意思が漏れだしている。話し相手の意見は端から聞くつもりなどないのだろう。失礼極まりない。失礼極まりない人間に対して、こちらが懇切丁寧に接すると思うなよ。
悲劇の主人公を演じる奴が嫌いだ。実際は心にかすり傷一つ負っていない癖に、ガラスのハートを割られたかの如く主張する。大抵の場合は他人を悪に仕立て上げることで悲劇は成立させられる。主人公になりたいが為に、無実の人間が傷を負う。声を上げない優しい人間が狙われる。他人を虚仮にして目立つ気分はさぞ楽しかろう。
僕は上記のタイプを心底嫌っている。しかし、かくいう僕も人間であり、僕自身がこうなってしまう可能性が充分ありうる。自分が嫌いな人間になってしまうのが怖い。常に自律し生きていきたい。
もっと嫌いなタイプを列挙しようと思ったが、思いつかなかった。来るもの拒まず去るもの追わずの信念の影響か、嫌いな人間が余りいない。
