思考記録場

日常生活の中で気になったことや、感じたこと、考えたことを記述するだけの場所。

仮初の多忙

週5の学生実験の予習とレポート、更にテスト勉強が私の生活を圧迫した。今までの人生で1番多忙かもしれないと思うと同時に、これが1番多忙と思われる我が人生の淡白さに辟易とした。

 

今までの人生で何かを全力でやり切ったことがあっただろうか。有難いことに、私は周囲の人間と比べて要領がいいように思う。必死に頑張らなくても、ある程度の努力で結果が着いて来た。この要領の良さに甘んじて、いつの間にか努力を怠る人間になってしまった。私は頑張れない人間になった。

 

自分が頑張れないだけならまだ良かったが、頑張らなくても結果が出せる自分を棚に上げ、頑張っても結果がでない人間を下に見るようになってしまった。「勉強しているのに成績が良くなかった」と嘆く人を見た時、それは君が勉強していると思い込んでいるだけで、実際は大したことをしていないんだろうと思った。しかし、実際に彼は勉強を頑張っているように見えたし、少なくとも私は彼ほど勉強をしていなかった。たまたま結果がでただけの私が、何を偉そうに彼を批判しているのだろうか。自らを嘲笑するより他になかった。

 

自分が頑張れない人間だと1度思ってしまったら、どれだけ結果を出しても満足できなくなってしまった。結果の見栄えが良かったとしても、その過程は杜撰極まりないと思えてならなかった。もっと頑張れたはずなのに、もっと良い結果を出せたはずなのに、もっと、もっと……。

 

今までの人生で何かを全力でやり切ったことなどなかった。もはや私には全力が出せなかった。これからも全力は出せないだろうと思いながら、私はレポートもテスト勉強もせず、ただただベッドに体を預け、陽の光に照らされて煌めくカーテンを眺めていた。